2026年1月13日火曜日

第47回D問題 問13 30歳の女性。3日前にアセトアミノフェン含有の解熱鎮痛剤を大量服用した。その後腹痛と悪心とを発症し、症状が増悪したため救急要請した。  救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数24/分。脈拍100/分、整。血圧110/68mmHg。体温36.3℃。Sp02値99%。腹膜刺激症状はない。  この傷病で障害される可能性の高い臓器はどれか。

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13 30歳の女性。3日前にアセトアミノフェン含有の解熱鎮痛剤を大量服用した。その後腹痛と悪心とを発症し、症状が増悪したため救急要請した。

 救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数24/分。脈拍100/分、整。血圧110/68mmHg。体温36.3℃。Sp02値99%。腹膜刺激症状はない。

 この傷病で障害される可能性の高い臓器はどれか。1つ選べ。

1 脳

2 肺

3 心臓

4 肝臓

5 腎臓


解答 4


解答:肝臓


各選択肢の解説(想定される選択肢に基づき解説します)

  • 肝臓:正解 アセトアミノフェンの代謝産物(NAPQI)は、過量摂取によって体内の解毒能力(グルタチオン)を超えると、肝細胞を直接破壊します。服用後24〜72時間(3日目)は、初期の悪心・嘔吐が一旦落ち着いた後に肝不全症状が顕著になる時期であり、本症例の経過と一致します。

  • 腎臓:誤り 重症例では二次的に急性腎不全を併発することもありますが、アセトアミノフェン中毒の主戦場はあくまで肝臓です。腎障害が主となるのは、アスピリンやNSAIDs(ロキソプロフェン等)の過量服用です。

  • 心臓:誤り アセトアミノフェン自体に強い心毒性はありません。循環動態への直接的な影響は少なく、本症例でも血圧や脈拍は比較的安定しています。

  • 肺:誤り 呼吸抑制や肺水腫を直接引き起こす薬剤ではありません。呼吸数が24/分とやや速いのは、腹痛による苦痛や、代謝性アシドーシス(肝不全進行時)を代償しようとしている可能性が考えられます。


服用から「3日後」という設定は、まさに肝壊死がピークに達する危険なタイミングです。現場では意識がはっきりしていても、急速に悪化する恐れがあるため迅速な搬送が求められます。

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