2025年12月24日水曜日

第48回A問題 第94問 乳幼児の意識評価(JCS乳幼児版)に関する問題

  第48回救急救命士国家試験A問題はこちら

94 刺激しなくても覚醒している乳幼児の意識レベルについてJCS3はどれか。1つ選べ。

1 母親と視線が合わない。

2 あやすと声を出して笑う。

3 あやしても笑わないが、視線は合う。

4 あやすと笑う。ただし不十分で、声を出して笑わない。

5 呼びかけると開眼し、飲み物をみせると飲もうとする。


解答 1


【AIによる解説】


第94問は、乳幼児の意識評価(JCS乳幼児版)に関する重要問題です。言葉を話せない乳幼児の意識を正確に判定するためには、成人とは異なる評価基準(JCS 1桁の定義)を覚える必要があります。


解説:乳幼児版JCSの判定基準

正解は1です。

乳幼児版JCSでは、刺激しなくても覚醒している状態(1桁)を、「視線」「表情・反応」で評価します。

  • JCS 3(母親と視線が合わない):

    目は開いていますが、周囲の動きや母親(養育者)と目が合いません。これは「覚醒はしているが、周囲を全く認識できていない」非常に重い意識障害の状態を指します。


選択肢の分析(JCS 1桁の詳細)

乳幼児版JCS 1桁の基準は、以下の3段階で整理されます。

  • JCS 0(正常):

    あやすと声を出して笑う。(選択肢2が該当します)

  • JCS 1(軽度):

    あやすと笑うが、声を出さない。(選択肢4が該当します)

  • JCS 2(中等度):

    あやしても笑わないが、視線は合う。(選択肢3が該当します)

  • JCS 3(重度):

    視線が合わない。(選択肢1が正解です)

※選択肢5(呼びかけると開眼する)は、刺激が必要な状態ですのでJCS 10(2桁)のレベルになります。


救急救命士としての臨床的視点

現場で乳幼児の意識を評価する際は、以下のポイントが極めて重要です。

  1. 「普段の様子」との比較:

    乳幼児の反応には個人差があります。現場では母親や周囲の人に「いつもと比べてどうか(あやすと笑うか、目が合うか)」を必ず確認します。

  2. 哺乳・食事行動の観察:

    「飲み物を見せても飲もうとしない」「おもちゃに興味を示さない」といった行動の欠如は、1桁の意識障害を示唆する重要なサインです。

  3. バイタルサインとの連動:

    乳幼児の意識障害(特にJCS 3レベル)がある場合、低酸素、低血糖、髄膜炎、あるいは頭部外傷などの深刻な原因が隠れている可能性が高く、迅速な評価と搬送が必要です。

成人のJCS(今どこですか、お名前は、など)が使えないからこそ、この「視線」と「笑顔」という客観的な指標を確実にマスターしておきましょう。

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